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成果品の品質向上について思うこと

佐賀県唐津市の測量設計コンサルタント「筒井測量設計株式会社」代表の筒井です。

 

昨日は佐賀県県土づくりコンサルタンツ協会の代表者会議に出席しました。

写真 2015-10-03 9 05 07

 

会議の目的は協会の活動報告や同業者(測量・設計)間における情報交換といったところです。

会議の中で特に大きな問題として取り上げられたのが「成果品の品質」に関する問題でした。

ちなみに「成果品」とは、僕らが最終的に発注者(顧客)に提出する報告書(電子データや図面を含むもの)のこと。

近年佐賀県では、県内の測量・設計業者が提出する成果品の品質の低下が問題になっています。

と言っても、県内の業者全ての成果品の品質が低いわけではなく、品質が高いところは高いが、低いところはものすご~く低いといった状況。

低いのが目立つ余り県内業者のイメージを下げているといった感じです。

 

そして今年、この品質低下を理由として、佐賀県では管理技術者及び担当技術者に対して手持ち業務の制限が科せられるようになりました。

具体的には、上記の技術者に対し、設計業務及び設計に反映される調査業務の内契約金額が100万円以上のものについて、業務履行期間の重複する手持ち業務を5件未満に制限するというものです。

なおこの5件未満は来年度までの暫定的な数値で、成果品の品質向上が認められない場合には3件未満になるとのこと。

ざっくり言うと、技術者一人につき3件より多くの現場を同時進行出来ないという事です。

 

これ、正直痛いです。

僕らのような少数(技術者の少ない)の会社には特に・・・

僕らの仕事は1業務が完了するのに割りと時間がかかります。

標準的には3ヶ月~4ヶ月、現場が大きければ半年~1年になることも。

そして打合せやら、地元の協議待ちやら自分のペースで進めないことも多い。

想定外で仕事が滞ってしまっても、手持ち業務の制限がある以上、それ以上の仕事を受注出来ない。

もちろん仕事が滞らないようにすることも大事ですが、そうは行かない・・・というのが同業者の方ならわかっていただけると思います。

ちょっと、これ、マジで痛いです。

 

まぁ、そうならないためにも

頑張って成果品の品質を上げろって事です。

 

が、

そもそも品質の高い成果品って何なんでしょう?

間違いの無い数量計算書。

わかりやすい報告書。

見やすい図面。

・・・

挙げればキリがありません。

 

じゃあ、成果品の品質が向上したことを証明するには?

・・・

今のところそこに明確な基準は無いんですよね~。

そんな悶々とした会議の中、僕はあることを考えていました。

 

 

それは以前書いたこのブログ。

僕らは業務契約金額(佐賀県では300万円を超えるもの)によって発注者から「業務委託成績評定通知書」というものをいただきます。

これは作業が終了した業務が発注者にとってどれくらいの評価であったかを採点したもの。

 

この「業務委託成績評定通知書」を協会内の会社がオープン(もちろん協会内だけだけど)にして、協会で集計し平均点を出し、年度ごとの平均点を比較すれば成果品の品質が向上したことの証明になるのではないだろうか?

 

もちろん、平均点が下がっていたら話にならないけど、それは僕らの努力が足りなかったということ。

そこは素直に反省し、手持ち業務制限も甘んじて受けなければならないというあきらめもつく。

それに、平均点が上がったことは、協会内の業者にのみ適用されるわけだから、協会に入っていない業者との差別かも図れるのではないだろうか?

いやらしい話、「協会内の業者はこの平均点から成果品の向上が証明されるから、協会内の業者だけでも手持ち制限はずしてもらえないですか?」なんてことも言える。

それに、協会内で各社の評定点をオープンにすることは、協会内の技術者の意識の向上にも繋がると思うんですよね。

あの会社には負けたくないとか・・・、あそこは点数高いから勉強させてもらおうとか・・・。

そうなることがゆくゆくは県内業者の技術力の向上にも繋がるのではないかと・・・。

 

実はこれ会議で発言させていただきました。

「問題は各社が『業務委託成績評定通知書』をだすかどうか」

と返されましたが(汗)

 

そして思うことは・・・

もちろん自社が生き残っていくことは大事ですが、同業者はライバルではなくて仲間・・・そういう意識でないと県内業者の技術向上なんて考えられないと僕は思います。

そうやって業界全体が衰退していくんでしょうね。

僕がまだ若くて(あっ、あくまでも代表者会議の中での話です。)、代表になって日も浅く、あまちゃんなのでそう思うのかも知れませんが、、、

今、僕はそう考えています。

 

 

 

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